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『愛と連帯 非正規労働者、国会へ』大椿 ゆうこ(地平社)
¥1,760
◎MoMoBooksは応援しています!表紙や中身のイラストは当店でも展示を行ってくれた https://momobooks.jp/RmX8KLhJ/sC7E1Mze アーティスト・アクティビストの金明和さん!! 8/24には刊行記念イベントも開催します。 https://momobooks.jp/RmX8KLhJ/HDwBj9hj 〈以下、版元HPより〉 働く人たちの使い捨てを許さない。 私は氷河期世代。非正規の仕事で生きてきた。 解雇され闘った経験を経て、国会議員に。 あなたと一緒に闘う、ブレない政治家のストーリー。 <著者プロフィール> 大椿 ゆうこ (オオツバキ ユウコ) (著) 参議院議員。厚生労働委員会所属。社会民主党副党首。就職氷河期世代で、30代まで非正規雇用を掛け持ちして生計を立てる。2006年より関西学院大学で障害のある学生の就学支援事業に携わるが、2010年、上限4年の有期雇用を理由に雇い止め解雇となる。継続雇用を求め3年9か月闘うが、原職復帰は叶わず。2011年から大阪教育合同労働組合の専従役員として、主に非正規労働者の権利獲得のために活動。2016年、同労組執行委員長。2023年4月、繰上げ当選で国会議員に。 岡山県高梁市出身。実家は兼業農家。家族はカタルーニャ人のつれあいと保護猫2匹。 <もくじ> 第1章 解雇された非正規労働者、国会へ 1 就職氷河期時代に社会へ――「失われた世代」を生きる 2 非正規労働という不条理――有期雇用で雇い止め 3 生きていた労働組合――次の勝利のために 4 労働を変え、社会を変える――政治活動、3回の落選 5 国会議員に――労働問題にこだわる 第2章 女性の声を政治へ 1 女性が政治家になるということ 2 シングル・非正規の女性はこの社会をどう生きのびるか 3 少子化問題と就職氷河期世代――非正規雇用の入口規制を 第3章 権利のための闘い 1 維新政治と労働組合バッシングがもたらしたもの 2 弾圧される労働組合――関西生コン事件 3 戦後責任を果たす――長生炭鉱の歴史を刻む 4 すべての人の人権が守られる社会へ 対談 藤川瑞穂×大椿ゆうこ 労働者を使い捨てにする企業と闘う 和田靜香×大椿ゆうこ シングル・非正規女性の生きづらさと政治 寸法 : 四六判 ページ数 : 208ページ
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シモーヌ 2025年夏号 [特集1]食とジェンダー [特集2]フェミニストが知っておきたいセックスワーカー運動(サッフォー)
¥1,760
◎現代書館から刊行されていた『シモーヌ』が、茨城県つくば市にある「本と喫茶サッフォー」さんによってリニューアル復刊されました。 当店でも2F展示を行ってもらった小林美香さん https://momobooks.jp/RmX8KLhJ/2ylcBo03 の鼎談やSWASHメンバーの寄稿もあり!「セックスワーク イズ ワークやっちゅーねん」の展示 https://momobooks.jp/RmX8KLhJ/EKTEUqjt も少し載っています。 〈以下、版元HPより〉 シモーヌ・ド・ボーヴォワールの『第二の性』出版から70年後の2019年、「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」から一歩先を目指すために現代書館から創刊した『シモーヌ』が、分断と孤立を越えるコレクティブなフェミニストマガジンとしてサッフォーからリニューアル刊行! 【目次】 [特集1]食とジェンダー Miyabi Starr 〔漫画〕反響板をうちうちてートランスジェンダー男性主人公プロジェクトー 小林美香×中村佳太×山田亜紀子 〔鼎談〕広告から考える嗜好品とジェンダー 児玉美月 女たちの人生をより深く味わうための「食」表象 中村桃子 「女を食べる」に潜む性暴力の正当化:ことばがつくるセクシュアリティ 栗田隆子 病と食:自己責任と外見、あるいは健康 真鍋祐子 韓国弾劾デモにみる《縁食》の風景:広場で分かちあう「おむすび」の意味をめぐって 保井啓志 ジェンダー視点から見たイスラエルの「ヴィーガン・ナショナリズム」:肉食/菜食とユダヤ人の男性性 [特集2]フェミニストが知っておきたいセックスワーカー運動 青山薫 フェミニストだから主張する、セックスワークを「まともな仕事」に。 セックスワーク・アクティヴィストってどんな人?:SWASH代表げいまきまきさんインタビュー 聞き手・菊地夏野 ESWA(ヨーロッパセックスワーカー権利同盟)/firda people[ 訳] セックスワーカーのためのフェミニスト: 私たちのマニフェスト 菊地夏野+イムジョンファ 韓国におけるセックスワーカー運動の現在:スカーレットチャチャインタビュー イムジョンファ 〔解説〕韓国の「性売買特別法」の影響と運動 女工團結生産線&台北市公娼自救會 公娼制廃止に関するQ&A 〔資料〕売春防止法をめぐる抵抗 戸谷知尋 キャロル・リーに捧ぐ:「セックスワーク」に込められた政治的意味 [論文] キャリー・ハミルトン/山﨑燈里〔訳〕 セックス、労働、肉食:ヴィーガニズムというフェミニストの政治学 [連載] ヨヨミ ヘルシー♡メルシー 第1回 ドレヤ・クラーク MUSIC SPOTLIGHT VOL.1 SWASHのSLUTS GO EVERYWHERE Vol.1 yonie yonieの日記 EP.1 江戸川ズル ズルちゃんののりこえめし その1 We are HERE. We are EVERYWHERE. ① げいまきまきのワイルド・サイドを歩け! 第1回 四六判 ソフトカバー 160ページ
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ガザとは何か パレスチナを知るための緊急講義 / 岡真理(大和書房)
¥1,540
◎現在も続くガザ・パレスチナでのジェノサイドを知る上で大切な書籍。2024年3月26日に著者の岡真理さんをお呼びしてトークイベントも開催しました。https://momobooks.jp/RmX8KLhJ/ivZye-us 2024年、MoMoBooksで一番売れた本です。 〈以下、版元HPより〉 【緊急出版!ガザを知るための「まず、ここから」の一冊】 2023年10月7日、ガザ地区のハマース主導のパレスチナ戦闘員による、 イスラエルへの攻撃に端を発し、 イスラエルによるガザ地区への攻撃が激化しました。 長年パレスチナ問題に取り組んできた、 パレスチナ問題と現代アラブ文学を専門とする著者が、 平易な語り口、そして強靭な言葉の力によって さまざまな疑問、その本質を明らかにします。 今起きていることは何か? パレスチナ問題の根本は何なのか? イスラエルはどのようにして作られた国? シオニズムとは? ガザは、どんな地域か? ハマースとは、どのような組織なのか? いま、私たちができることは何なのか? 単なる解説にはとどまらない、 「これから私たちが何を学び、何をすべきか」 その足掛かりとなる、 いま、まず手に取りたい一冊です。 ■目次■ ■第1部 ガザとは何か 4つの要点/イスラエルによるジェノサイド/繰り返されるガザへの攻撃/イスラエルの情報戦/ガザとは何か/イスラエルはどう建国されたか/シオニズムの誕生/シオニズムは人気がなかった/なぜパレスチナだったのか/パレスチナの分割案/パレスチナを襲った民族浄化「ナクバ」/イスラエル国内での動き/ガザはどれほど人口過密か/ハマースの誕生/オスロ合意からの7年間/民主的選挙で勝利したハマース/抵抗権の行使としての攻撃/「封鎖」とはどういうことか/ガザで起きていること/生きながらの死/帰還の大行進/ガザで増加する自殺/「国際法を適用してくれるだけでいい」 ■第2部 ガザ、人間の恥としての 今、目の前で起きている/何度も繰り返されてきた/忘却の集積の果てに/不均衡な攻撃/平和的デモへの攻撃/恥知らずの忘却/巨大な実験場/ガザの動物園/世界は何もしない/言葉とヒューマニティ/「憎しみの連鎖」で語ってはいけない/西岸で起きていること/10月7日の攻撃が意味するもの/明らかになってきた事実/問うべきは「イスラエルとは何か」/シオニズムとパレスチナ分割案/イスラエルのアパルトヘイト/人道問題ではなく、政治的問題 ■質疑応答 ガザに対して、今私たちができることは?/無関心な人にはどう働きかければいい?/パレスチナ問題をどう学んでいけばいい?/アメリカはなぜイスラエルを支援し続けるのか?/BDS運動とは何? ■付録 もっと知るためのガイド(書籍、映画・ドキュメンタリー、ニュース・情報サイト) パレスチナ問題 関連年表 本書は、10月20日京都大学、10月23日早稲田大学で開催された緊急セミナーに加筆修正を加えたものです。
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65人のこどものはなし(光村図書)
¥1,760
誰にも、忘れがたい「こども時代」があります。 多彩な書き手の文章で、あの“大切な日々”がよみがえるエッセイ集です。 あのとき、言葉にできなかった気持ち。 「こどもの自分」に会いに行く、エッセイ・アンソロジー 三浦しをん、辻村深月、村田沙耶香、町田康、朝比奈あすか、斉藤壮馬ほか、多彩な書き手がつづる“特別な記憶”。 児童文学雑誌「飛ぶ教室」に掲載した37篇の「こども」にまつわるエッセイと、「{こども・大人}辞典」(28名)を、ぎゅっと一冊の本に集めました。 大切な日々に帰れる、きらめく言葉が詰まっています。 ◎わたしがこどもだったころ 朝比奈あすか「まこっちゃん」 辻村深月「マムシの記憶」 天野健太郎「子どもの商売」 村田沙耶香「尾上先生コンプレックス」 大沼紀子「私が坊っちゃんだった頃」 中川正子「パカポコの話」 緒方修一「歓声の片隅で」 高山なおみ「私はブタ」 堀川理万子「雨の日の十五時二十分~十六時三十分」 真珠まりこ「子どもだった頃」 名久井直子「暇な子ども」 上條さなえ「十歳の日の私の学校」 小沢真理「北国の子供だった私の」 菱木晃子「『おしめさまのししき』です」 柴崎友香「ある光景」 せきしろ「二人の友達」 マライ・メントライン「世界が変わった日」 装画:アサバマリエ 四六判 / 192ページ
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Kaguya Planet No.5 おじさん
¥1,650
今こそ、おじさんの話をしよう ネガティブなイメージがつきまといがちなおじさん。家父長制的な社会の仕組みの中で権力の象徴となっているおじさん。つきまとうイメージや立場が強固であるため、個人の努力ではそこから抜け出せなくなってしまっているおじさん。マジョリティであるからこそ、自らの弱さやそのケアについて語る言葉を持つのが難しいおじさん。 そんなおじさんたちのこれからについて、「今・ここ」とは異なる世界を志向するSF的な想像力とともに考える。 ⚫︎小説 ティファニー・シュエ「魚を釣るからそばにいて」(堀川夢 訳) 倉田タカシ「やめたくなって」 友田とん「上映会のおじさんたち」 ⚫︎ブックレビュー/コラム 堀川夢 パヴェル・ブリッチ『夜な夜な天使は舞い降りる』ブックレビュー 齋藤隼飛「《マルチおじさん・サーガ》─ケアが生むホモソーシャルを超えて─」 森﨑雅世「めんどくさくも憎めない『おじさん』の行く末」 ⚫︎インタビュー 上田早夕里「枠にはめられない〝生〟を見つめ続けて」 ⚫︎連続企画 持続可能な同人誌作りを考える② 販売・宣伝・営業 ⚫︎PICK UP 映画『ミッキー17』・『異端者の家』・『ノスフェラトゥ』 ⚫︎企画紹介 日韓SF交換日記 日本SF作家クラブ&韓国SF作家連帯 ⚫︎イベントレポート 全身で朗読に浸る贅沢体験 川野芽生朗読ライブ「月面文字朗読一例」 ⚫︎VGプラスの活動報告 A5 126ページ
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複業ZINE(タバブックス)
¥1,100
終身雇用は崩壊、非正規職が増大し、年金は当てにならず、いまや「死ぬまで働く」が当たり前。先行き不安な社会情勢が続く中、本業のかたわらにする副業ではなく、いろいろな仕事を並行して行う「複業」を選ぶ人が増えている。 やりたいことだけでは生活できない/できることを増やすために/持続できる働き方を模索してetc. 15人の複業から浮かび上がってくる、仕事の現在、社会の姿。 gasi editorial第8弾!
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ひれふせ、女たち ミソジニーの論理 / ケイト・マン著 小川芳範訳(慶應義塾大学出版会)
¥3,520
「女性嫌悪」とされるミソジニーとは何か? 家父長制を維持するための「魔女狩り」のメカニズムを明らかにする 革新的なフェミニズム思想のベストセラー 「ミソジニー」についての初めての研究書であり、フェミニズム思想を刷新した注目作がついに翻訳。 なぜアメリカ大統領選でドナルド・トランプがヒラリー・クリントンをおさえ勝利したのか? なぜ性犯罪をおかした男性は免責される傾向にあるのか? なぜ「インセル」による女性の殺人事件が起こるのか? なぜ女性の証言は信用されないのか? なぜ堕胎を理由に女性は罰せられるのか。 なぜ戦時中の虐殺において、レイプがかならず含まれるのか? なぜ女性たちはいつも「与える」ことを期待されるのか? 社会生活と政治の中にある「ミソジニー」を、分析哲学的アプローチで探究することで「ミソジニー」を定義し直し、それがどのように機能しているか明らかにする。 A5判 並製 448頁
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私たちに名刺がないだけで仕事してこなかったわけじゃない 韓国、女性たちの労働生活史 / 京郷新聞ジェンダー企画班著、すんみ訳、尹怡景訳(大和書房)
¥2,420
家事労働者、食堂社長、ボランティア、ベテラン清掃員。女性への取材とチームの時代考察で紐解かれる女性たちの偉大な仕事。 韓国大手新聞社「京郷新聞社」で特別に編成されたジェンダー企画班による、偉大すぎる女性たちの記録 激動の時代、国を影で支えてきたのは「正社員」には数えられない無数の女性たちだった――。 韓国社会を支えてきた50~70代の女性たちへのインタビュー集。
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なぜ社会は変わるのか はじめての社会運動論 / 富永京子(講談社現代新書)
¥1,100
社会はひとりでに変わっていくわけではない。そこには必ず「変えた」人たちがいる。 デモにストライキ、不買運動…社会運動はどのようにして起きるのか。 気鋭の社会学者による、日本初となる社会運動論の入門書! 【目次】 第一章 社会運動とはなにか 第二章 集合行動論 人々は怒り・不平・不満から立ち上がる? 第三章 フリーライダー問題から資源動員論へ 資源と組織が運動を制する 第四章 政治過程論/動員構造論 既存のつながり、政治側の動向、「成功しそう」と思えるかどうか 第五章 政治的機会構造論 政治の側の「聞く耳」を計測する 第六章 フレーム分析 社会運動の「伝え方」と「受け取り方」 第七章 新しい社会運動論 マイノリティによる私的な領域を通じた運動 第八章 社会運動と文化論 資源でも組織でも政治的機会でもなく 第九章 2000年代の社会運動論 MTTの理論と経験運動論 第十章 社会は社会運動であふれている 新書 272ページ
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フライボーイ2──ブラック・ミュージック文化論集 / グレッグ・テイト著、山本昭宏訳(P-VINE)
¥4,378
本邦初訳となる、 「ヒップホップ・ジャーナリズムのゴッドファーザー」 と呼ばれた黒人批評家による博覧強記の代表作! ジョージ・クリントンの “メタなバカさ” が アミリ・バラカの “変わっていく同じもの” へと放り込まれ フリー・ジャズもマイケル・ジャクソンもギャングスタ・ラップも ジェイムズ・ブラウンもトニ・モリスンも、すべては同一線上で語られる。 アミリ・バラカ、ギル・スコット=ヘロン、マイケル・ジャクソン、チャック・ベリー、ジミ・ヘンドリックス、アイス・キューブ、アート・アンサンブル・オブ・シカゴ、トニ・モリスン、ジェイムズ・ブラウン、ウータン・クラン、スパイク・リー、フランツ・ファノン、ボブ・ディラン、エミネム、アウトキャスト、リチャード・プライヤー、アジーリア・バンクス、グレイス・ジョーンズ、チャカ・カーン、ジョン・コルトレーン、ブラックスプロイテーション、サン・ラー、ジョージ・クリントン、ラメルジー、ラルフ・エリスン……「ヒップホップとは何か?」「もしもジェイムズ・ブラウンがフェミニストだったら」「ウォール街占拠に黒人女性が少なかった理由」「“ニガ” チュード」「“ニガー” はいかにしてジョークを手に入れたか?」「アフロ・フューチャリズム」
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ガザ・キッチン パレスチナ料理をめぐる旅 / ライラー・エル=ハッダード著、マギー・シュミット著、藤井光監修、萩野聡子訳、島田楓訳、玉田小雪訳、岡真理監修(オレンジページ)
¥4,950
「人間にとって食とは、故郷であり、歴史であり、抵抗である」(パレスチナ問題研究者・岡 真理)。ガザの料理人、農家、商人たちの仕事ぶりを切り取った美しい写真と、ガザの人々の料理とレシピ、伝統、家族についてがわかる本体338ページ。 ※本書は2016年にアメリカで出版された『The Gaza Kitchen: A Palestinian Culinary Journey』の第3版(2021年刊)の日本語翻訳版です。 ・基本の食材 スパイス、だし汁など ・サラダ ・スープ、ディップ、スプレッド ・パン、ビスケット、セイボリーパイ ・小皿料理 卵料理・メッゼ ・シチュー・スープ 豆と穀物と野菜 ・野菜の煮込み料理 ・米料理、野菜の詰めもの料理 ・肉料理、特別な日のための料理 ・シーフード ・お菓子と飲みもの ・ピクルスと保存食 B5変型判 342ページ
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働いて愛して生きるために女たちは闘わなければならない ラジウム・ガールズのアメリカ / ケイト・ムーア著、松永典子訳、山口菜穂子訳、杉本裕代訳(堀之内出版 )
¥3,960
フェミニズム、アメリカ史、科学、個人史が融合した大ベストセラーが待望の邦訳。 【山崎まどかさん推薦!】 ラジウムに人生を奪われた女性たち。 そのひとりひとりに物語があった。 身体も精神もボロボロになりながら、 大企業を相手に彼女たちがどのように勇敢に戦い、お互いを励まし合ったか。 歴史に隠れていたそのストーリーにスポットライトを当てるとき、 彼女たちの灯した光が女性たちの未来を照らし始める。 ──────── ラジウムはかつて「夢の物質」といわれ、暗闇で光るラジウム塗装は技術とセンスを活かす憧れの職業だった。しかし、やがて工場で働く少女たちに恐ろしい奇病が広がり始める。歯が抜け落ち、顔の骨が崩れ、片足だけが急に短くなる……。企業が事態の隠蔽に走るなか、彼女たちは自分たちの尊厳を守るために立ち上がる。 およそ100年前の史実であるにもかかわらず、放射能への無理解や風評被害、企業の責任回避など、多くの状況が現代と重なる。現在に連なる労働者の安全確保においても、フェミニズム史においても重要な役割を担った彼女たちの奮闘は、100年経っても色褪せない。 ──────── "二十世紀初頭のアメリカが、放射能によって組織的に毒殺された数十人の女性たちをいかにして黙らせようとしたか。衝撃的な物語が非常に生き生きと描かれている。─★★★★★" メール・オン・サンデー紙 “この本は、どこにでもいる女性の強さへの賛辞だ。美しさと高揚感に彩られた筆致で、ラジウム・ガールズの胸が張り裂けそうな闘いとほろ苦い勝利を追い、時代を先駆けた少女たちの身近な肖像を描き出している。" ナタリア・ホルト A5判 570ページ 上製
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黒い皮膚・白い仮面 【新装版】 / フランツ・ファノン著、海老坂武訳、加藤晴久訳(みすず書房)
¥4,070
「黒人の不幸は奴隷化されたということである。白人の不幸と非人間性はどこかで人間を殺してしまったということである。…黒人であるこの私の欲することはただひとつ。道具に人間を支配させてはならぬこと。人間による人間の、つまり他者による私の奴隷化が永遠に止むこと。…ニグロは存在しない。白人も同様に存在しない。」 精神科医、同時にフランス領マルチニック島に生まれたひとりの黒人として、ファノンは最初の著作である本書で、植民地出身の黒人が白人社会で出会う現実と心理を、精神分析学的なアプローチを含め、さまざまな側面からえぐり出してみせた。 他からの阻害があるとき、内面においても自己を阻害する黒人に向けて、そこからの解放を訴えたファノンの言葉は、彼自身の生を出発点として実践のただ中から発せられたものであるゆえに、読む者の心に迫る。 四六判 重さ 430g 328ページ
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ミュージックシティで暮らそう 音楽エコシステムと新たな都市政策 / シェイン・シャピロ著、エヴァンジェリノス紋子訳(黒鳥社)
¥3,080
音楽は都市のインフラだ! ライブハウスが減っていくのは「文化の問題」ではなく「都市政策の問題」かもしれない――。本書は、音楽を“社会のインフラ”ととらえ、まちづくりの戦略に音楽を取り入れる方法を説いた、新しい都市論です。 音楽や文化政策について都市と協働する英国のコンサルタント会社Sound Diplomacyの創業者が、ロンドン、アデレード、シドニー、オースティン、マディソン、ハンツヴィルなど、世界各都市と実際に取り組んできた政策やプロジェクトを紹介しながら、都市に音楽が根づくための条件をひもときます。 パンデミック以降、音楽業界が直面する困難を越えて、教育・観光・福祉・ジェンダー平等といった分野にも横断的に音楽が貢献できることを証明する、希望と戦略の書。 自治体職員、デベロッパー、都市プランナー、コミュニティデザイナー等々、町づくりに関わる人は全員必読です。
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『フェミニスト・ファイブ 中国フェミニズムのはじまり』レタ・ホング・フィンチャー 著 / 宮﨑真紀 翻訳 / 阿古智子 解説(左右社)
¥3,080
世界が注目した、中国の5人のフェミニストを追う 「闘争することが日常だった。もし闘争をやめたら、私が私でなくなってしまう。」 2015年国際女性デー、中国で痴漢反対のステッカーを配布しようとし、逮捕された5人の女性がいた。 まったく無名だった彼女たちは、逮捕・拘束されたことにより世界的な注目を集める。「女権五姉妹(フェミニスト・ファイブ)」の誕生である。 家父長制的権威主義国家としての中国は、性暴力をゆるし、女性たちを「産む機械」に貶め、その自由を奪ってきた。 なぜ独裁者(習近平)は、武器を持たない彼女たちを恐れたのか? 逮捕、拘留、脅迫、検閲、暴力。政府による抑圧が強まるなか、フェミニストはどのように声をあげ、行動したのか。 その声はやがて、政治的表明を避けていた女性たちをも動かしてゆき……。 独裁者も恐れたフェミニストたちの姿を追う。 解説は、現代中国の政治・社会変動、人権問題などを研究する阿古智子氏。 「女権五姉妹」以前・以後の中国フェミニズム運動を概括できる一冊。 判型/ページ数 : 四六判 並製 328ページ
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『大日本いじめ帝国 戦場・学校・銃後にはびこる暴力』荻上チキ/栗原俊雄 著(中央公論新社)
¥1,870
戦時下、いじめは大量生産されていた。全裸での身体検査、牢獄のごとき学童疎開、自殺率世界一位の日本軍……「女子と女子を向かい合わせて、往復ビンタを食らわせた」「犬の鳴き声を出して班内を回るのだ」「何が戦死なものか。彼は殴り殺されたのです」最新のいじめ研究があぶりだす、戦時下の暴力と現代日本の課題。数多くの証言と時代背景を整理し、陰惨さの実相に迫る。 判型:四六判 ページ数:224ページ
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『ヘルジャパンを女が自由に楽しく生き延びる方法』アルテイシア(幻冬舎)
¥781
医大の不正入試から、痴漢や「生理の貧困」問題、女性政治家の少なさ等々、女たちが性差別に声を上げる一方で、「男らしさの呪い」から抜けられない男たちのしんどさも。「女は翼を折られ、男はケツを蹴られる」と喝破する著者が、男も女も繊細でいいし傷ついていい、よりよい未来のために声を上げていこう! と元気づける爆笑フェミエッセイ。 ページ数:312ページ 判型:文庫判
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『クィアのカナダ旅行記』水上 文(柏書房)
¥1,760
日本の同性カップルが「難民認定」されたカナダで手にしたたくさんの問い、そして言葉。二度の滞在をもとに綴る著者初のエッセイ集。 日本の同性カップルが「難民認定」された国で、 わたしが手にしたたくさんの問い、そして言葉。 日本と違って20年前から同性婚ができて、「LGBTQ先進国」と言われるカナダ。先住民や有色人種への差別が残り、パレスチナ解放をめぐって揺れ動いてもいるカナダ。二度の滞在をもとに、そしてバックラッシュが強まる日本の政治的状況を踏まえながら、その今を記録した著者初のエッセイ集。 “わたしたちはここにいる、わたしたちはクィアだ――でも、どうしたら伝わるだろう? 目の前に存在しているにもかかわらずしばしば「見えない」存在にされてしまう/「見えない」存在であることを強いられてしまう時、確かに「ここにいる」と、どうしたら伝わるのだろう。わずかな時間ではあるもののカナダに滞在している間、そして日本に帰ってきてからずっと、わたしは「見える/見えない」存在について考えているような気がする。”(本文より) この旅行記は、ひとりのクィアの経験を綴ったにすぎない。それでも、そのひとりの経験になんとか「言葉」を与え、分かち合うことを通じて、見えてくるものがあるはずだ。 ※英語のタイトル表記はA Queer’s Canadian Travel Journalである。 【著者略歴】 水上文〈みずかみ・あや〉 1992年生まれ、文筆家。主な関心の対象は近現代文学とクィア・フェミニズム批評。企画・編著に『われらはすでに共にある――反トランス差別ブックレット』(現代書館)。 目次 プロローグ 第1部 トロント・プライド 1 正義を今、求めてる――2023年のトランス・マーチ 2 自分の権利のためにマーチする必要があるか?――2023年のダイク・マーチ 第2部 カナダ再訪 1 再びカナダについて 2 トロント・スケッチ 3 ウィニペグ旅行⑴――赤いドレスとブリュワリー 4 ウィニペグ旅行⑵――人権ミュージアム 5 クィアのカップルセラピー 6 クィアのホームパーティー 7 クィアと空間の政治⑴――パレスチナ連帯キャンプ 8 クィアと空間の政治⑵――「ラファに手を出すな」集会 9 ここにも、そこにも、どこにでも エピローグ 判型 : 四六判 ページ数 : 216
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『仕事文脈vol.26』(タバブックス)
¥1,320
SOLD OUT
すべてのゆかいな仕事人に捧げるリトルマガジン『仕事文脈』 特集1:みんなで生き残る 誰かが勝つと誰かが負ける? どんな選択にも犠牲はつきもの? 本当にそうなんだろうか 今のシステムしかありえないんだろうか 社会の違うかたち、まだまだある 苦しんでいる人、まだまだいる 知って、考えて、みんなで生き残る 味方であったり敵でもあったりする他人とどうすればよりマシな形で一緒に生活していけるか、俺が考えるきっかけになった経済学の話 済東鉄腸 アクティビズムが弱い立場の人を追い詰めないために 明日少女隊のお金にまつわる試行錯誤 尾崎翠(明日少女隊) 「わがこと」の先へ 宮本匠 各地で生きるみんなの一週間日記 ガザを生きる 法を知ることはみんなで生き延びる力になる 弁護士・國本依伸さんに聞く 「みんなで変えようよ」に向かっていきたい 「#座ってちゃダメですか」プロジェクトと、今こそ知りたい労働組合のこと 本当にみんなで生き残れるのか? あきらめないための編集後記的座談会 特集2:つくる→めぐる→つくる→ 少しずつでも生きやすくなっているとしたら 誰かがつくってきたもののおかげ それはもちろん、逆もある 何を考えてつくるんだろう 面白さ、かわいさ、責任、社会、 絶対すること、したくないこと、 ぐるぐる、つくる→めぐる→つくる→ 作る、思い出す 小山田浩子 社会に接続中です、しばらくお待ちください 藤岡拓太郎 透明人間から透明人間ズへ 私から私たちへ 山本美里 透明人間ズという、愉快なバンド活動 三浦真未 仕事文脈特別企画 みんなで編み物しませんか? やってみました@本屋lighthouse 温泉マークと/で考える“つくる”ってどういうこと? 小説 離乳 兼桝綾 ◎連載 文脈レビュー 映画/スポーツ/ZINE/ノンフィクション 「聞く」という仕事 辻本力 40歳、韓国でオンマになりました 木下美絵 無職の父と、田舎の未来について。 さのかずや 虹色眼鏡 チサ 男には簡単な仕事 ニイマリコ 文脈本屋さん 恵文社一乗寺店 仕事文脈コラム ほか A5判/134頁
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『小山さんノート』小山さんノートワークショップ 編(エトセトラブックス)
¥2,640
◎『第2回 生きる本大賞』受賞作品!https://x.com/ikiruprize 「小山さん」と呼ばれた、ホームレスの女性が遺したノート。 時間の許される限り、私は私自身でありたいーー2013年に亡くなるまで、公園で暮らしながら、膨大な文章を書きつづっていた小山さん。町を歩いて出会う物たち、喫茶でノートを広げ書く時間、そして、頭のなかの思考や空想。満足していたわけではなくても、小山さんは生きるためにここにいた。 80冊を超えるノートからの抜粋とともに、手書きのノートを8年かけて「文字起こし」したワークショップメンバーによるそれぞれのエッセイも収録。 判型 四六判変形・並製 頁数 288ページ 発行者 松尾亜紀子 装丁 鈴木千佳子 装画 いちむらみさこ 発売 2023年10月30日
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『女性議員を増やしたい ZINE』濵田真里(タバブックス)
¥1,100
SOLD OUT
gasi editorial ZINE第5弾。めちゃ賛同しています! 〈以下、版元HPより〉 ジェンダーギャップ指数で日本は政治分野が146カ国中139位。なぜ日本には女性議員が少ないのか。 政治家=スーツを着た男性、家庭と両立できない仕事という固定概念、さらに可視化されにくい女性議員・候補者へのハラスメント。 変化する社会課題解決に向け、多様な人々が政治参画するための第一歩を考えます。 これまでずっと男性主体で続いてきた「政治」を解体し、もっと多様な人たちが関われるものにする作業を、たくさんの人たちと一緒にやっていきたい。1人でも多くの人に、女性議員を増やすためにできることを見つけてほしいという思いから、このZINEを作成しました。 【目次】 はじめに 1章 女性議員はどれくらいいる? 2章 なぜ女性を増やす必要がある? 3章 女性議員が増えない理由 4章 女性議員に対するハラスメント問題 5章 女性議員・候補者のサポート活動 6章 私たちにできること 応援・ボランティア・バイスタンダー 付録① 選挙ボランティアのしおり 付録② こどもと一緒に選挙ボランティアしてみよう!リーフレット 付録③ もっと知りたい人のためのおすすめ本リスト <濵田真里> ジェンダー総合研究所 共同代表。専門分野は女性議員に対するハラスメント。内閣府の「令和3年度政治分野におけるハラスメント防止研修教材」等の作成に関する検討会構成員。政治分野における女性比率が少ないことに問題意識を持ち、研究内容を元にStand by Womenを設立。これまで100人以上の議員に対するヒアリングや相談対応を行ってきた。2023年4月の統一地方選挙に向けて日本初の議員向け無料相談窓口となる「女性議員のハラスメント相談センター」を設立。大学や各地の男女共同参画センター、地方議会において女性の政治参画やハラスメント対応等についての研修や講演を多数実施。 デザイン 片桐麻実 髙橋彩花 ページ B6判・58ページ
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『パレスチナ/イスラエルの〈いま〉を知るための24章』 編著 鈴木啓之 / 児玉恵美(明石書店)
¥2,200
昨今混迷化するパレスチナ情勢を受け、パレスチナに暮らしている人々や故郷を追われた人々の現状、イスラエル国内の世論等、一元的な対立構造ではない多様な視点からパレスチナ問題がわかる別冊エリア・スタディーズが誕生。どのようにガザを支援しているのか、パレスチナ国内のカルチャーや商業活動等、現地の日常も活写したパレスチナ理解の決定版。 【執筆者一覧】 鈴木啓之(すずき・ひろゆき) 東京大学中東地域研究センター・特任准教授。中東地域研究。著書に『蜂起〈インティファーダ〉――占領下のパレスチナ1967–1993』(東京大学出版会、2020年)、共編著に『パレスチナを知るための60章』(明石書店、2016年)、共訳書にラシード・ハーリディー『パレスチナ戦争――入植者植民地主義と抵抗の百年史』(法政大学出版局、2023年)。 藤屋リカ(ふじや・りか) 慶應義塾大学看護医療学部/大学院健康マネジメント研究科准教授。元日本国際ボランティアセンター(JVC)パレスチナ事業担当。主な著作に「生と性の間で――保健師としてのパレスチナ人女性への聞き取りから」(長沢栄治監修・鳥山純子編著『フィールド経験からの語り』明石書店、2021年)、「日本の医療支援――パレスチナに根づいた支援」「変遷する障害者福祉――誰も置き去りにしない社会に向けて」(臼杵陽・鈴木啓之編著『パレスチナを知るための60章』明石書店、2016年)。 手島正之(てしま・まさゆき) (特活)パレスチナ子どものキャンペーン・エルサレム事務所代表。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)・コソボ事務所にて難民保護政策、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)・レバノン事務所にてモニタリング・評価担当を経て、2014年8月から現職。 吉田美紀(よしだ・みき) UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)ガザ事務所戦略立案チームリーダー。米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)卒業後、セネガルで青年海外協力隊の経験を経て、(特活)日本リザルツでハイチ地震、東日本大震災、フィリピン洪水、2014年ガザ紛争後の支援に関わる。2016年よりUNRWAガザ事務所に勤務。2023年10月以降はガザ緊急アピール作成と資金調達、食糧、シェルター、水と衛生、保健などの緊急支援のコーディネーションを行う。 山本健介(やまもと・けんすけ) 静岡県立大学国際関係学部・講師。中東地域研究。著書に『聖地の紛争とエルサレム問題の諸相――イスラエルの占領・併合政策とパレスチナ人』(晃洋書房、2020年)、共訳書にラシード・ハーリディー『パレスチナ戦争――入植者植民地主義と抵抗の百年史』(法政大学出版局、2023年)。 ハディ・ハーニ(Hani Abdelhadi) 明治大学商学部特任講師。東京ジャーミイ文書館理事。博士(政策・メディア)。論文に「イスラーム法からみるパレスチナ問題」(イスラム世界93、2020年)、「初期パレスチナ指導層における「民族自決」概念の内在化(1918-1922)」(日本中東学会年報36-1、2020年)など。 島本奈央(しまもと・なお) 大阪大学大学院国際公共政策研究科博士後期課程在籍。専門は国際法学。主な論文に「マイノリティの集団的権利――マイノリティから自決権行使主体への接近可能性」(平和研究第60号、2023年)。2019年9月~2020年2月ヘブライ大学ハリー・S・トルーマン平和研究所訪問研究員。同期間、Al-Quds Community Action Center にてインターンシップを行う。 鶴見太郎(つるみ・たろう) 東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻・准教授。ロシア・ユダヤ史、シオニズム史。著書に『ロシア・シオニズムの想像力』(東京大学出版会、2012年)、『イスラエルの起源』(講談社、2020年)、共編著にFrom Europe’s East to the Middle East(ペンシルベニア大学出版局、2022年)など。 早川英明(はやかわ・ひであき) 東京理科大学経営学部国際デザイン経営学科・助教。中東地域研究、現代アラブ思想史。論文に “What Does Antisectarianism Oppose?: Lebanese Communists’ Debates on Sectarianism, 1975–1981,” British Journal of Middle Eastern Studies, 2023 など。 宇田川彩(うだがわ・あや) 東京理科大学教養教育研究院・講師。文化人類学、ユダヤ研究。著書に『それでもなおユダヤ人であること――ブエノスアイレスに生きる〈記憶の民〉』(世界思想社、2020年)、『アルゼンチンのユダヤ人――食から見た暮らしと文化』(風響社、2015年)。 澤口右樹(さわぐち・ゆうき) 一橋大学大学院社会学研究科・特任研究員(学振PD)。イスラエル研究。著書に「現代イスラエルにおける軍隊と女性――女性の軍隊経験の語りから」(『日本中東学会年報』35(2)、2020年)、共著に『パレスチナを知るための60章』(明石書店、2016年)。 南部真喜子(なんぶ・まきこ) 東京外国語大学特別研究員。中東地域研究。著書に『エルサレムのパレスチナ人社会――壁への落書きが映す日常』(風響社、2020年)、共著に『パレスチナを知るための60章』(明石書店、2016年)。 屋山久美子(ややま・くみこ) ヘブライ大学人文学部講師。へブライ大学音楽学科博士課程修了(民族音楽学、ユダヤ音楽、アラブ音楽専攻)。研究論文に「エルサレムのアレッポ系ユダヤ教徒の音楽伝統(ヘブライ語)」(ヘブライ大学PhD 論文、2004年)、「エルサレム出身ミズラヒームの宗教的生活に根ざす旋法「マカーム」」(『ユダヤ・イスラエル研究』第22号、40-50頁)など。イスラエル政治・社会・文化動向に関わる翻訳、コーディネートなどに携わる。 雨雲(ペンネーム) 1948年のアラブ人。 福神遥(ふくがみ・はるか) 2017年より国境なき子どもたち・パレスチナ事務所現地代表。2024年現在は、パレスチナのヨルダン渓谷における若者の社会参画と、子ども向け活動の事業に従事。共著に『わたしは13歳、シリア難民。――故郷が戦場になった子どもたち』(合同出版、2018年)。 児玉恵美(こだま・えみ) ※編著者紹介を参照。 金城美幸(きんじょう・みゆき) 立命館大学生存学研究所客員研究員。パレスチナ研究。主な論文に「パレスチナとの交差を見つけ出すために:交差的フェミニズムと連帯の再検討」(在日本韓国YMCA編『交差するパレスチナ――新たな連帯のために』新教出版社、2023年)、共訳書にラシード・ハーリディー『パレスチナ戦争――入植者植民地主義と抵抗の百年史』(法政大学出版局、2023年)。 保井啓志(やすい・ひろし) 人間文化研究機構人間文化研究創発センター研究員・同志社大学研究開発推進機構(都市共生研究センター)。専門はイスラエル研究、ジェンダー・セクシュアリティ研究、批判的動物研究。論文に、「シオニズムにおける動物性と動物の形象――近代化とショアーをめぐる議論を事例に」(『日本中東学会年報』38(1)、61-93、2022年)、「Vegan nationalism?: the Israeli animal rights movement in times of counterterrorism. 」(Settler Colonial Studies 14(1)、 3-23、2024年)がある。 今野泰三(いまの・たいぞう) 中京大学教養教育研究院・教授。中東地域研究・平和学。著書に『ナショナリズムの空間――イスラエルにおける死者の記念と表象』(春風社、2021年)、共編著に『教養としてのジェンダーと平和Ⅱ』(法律文化社、2022年)、『オスロ合意から20年――パレスチナ/イスラエルの変容と課題』(NIHUイスラーム地域研究・東京大学拠点、2015年)。 飛田麻也香(ひだ・まやか) 広島商船高等専門学校・助教。主な著作に「イスラエル――多様性の国の教育」(大塚豊監修『アジア教育情報シリーズ3巻 南・中央・西アジア編』一藝社、2021年)、「イスラエル・パレスチナ歴史教科書対話プロジェクトの特質――展開過程と諸アクターの相互関係」(『教育学研究ジャーナル』第26号、2021年)。 渡辺真帆(わたなべ・まほ) 東京外国語大学アラビア語専攻卒。ビールゼイト大学(ヨルダン川西岸)留学。通訳・翻訳者、ドラマトゥルクとして、演劇を中心にパレスチナの芸術文化の紹介や作品制作に携わる。翻訳戯曲にカナファーニー『帽子と預言者』、ガンナーム『朝のライラック』(小田島雄志・翻訳戯曲賞)、ヴァイツマン『占領の囚人たち』等。 佐藤まな(さとう・まな) 英日翻訳者。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。パレスチナ人を中心とした難民・移民による英語文学に関心がある。論文(佐藤愛名義)に「在米ディアスポラ詩人スヘイル・ハンマードにおける『パレスチナ』――記憶の継承、ブラック・アメリカ、そしてパレスチナ人になること」(修士論文、2018年)、「未来のパレスチナ――在米ディアスポラ詩人スヘイル・ハンマードにおける ‘home’ と ‘people’ 」(『日本中東学会年報』第3412号、2018年)。翻訳作品に映画「リトル・パレスティナ」日本語字幕など。 清田明宏(せいた・あきひろ) 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)保健局長。ガザ、ヨルダン川西岸(東エルサレム含む)、ヨルダン、レバノン、シリアにある140のUNRWAクリニックを管轄、600万人のパレスチナ難民に医療サービス提供の責任者。高知大学医学部卒業、ハーバード大学公衆衛生大学院武見国際保健リサーチフェロー。大学生時代にベトナム・カンボジア内紛で生じた「ボートピープル」を見て、国際保健の仕事を目指した。前職はWHO(世界保健機関)東地中海地域事務局で結核・エイズ・マラリアの統括者。 角幸康(すみ・ゆきやす) 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)エルサレム本部渉外・広報局に上級渉外顧問として勤務。1999年マサチューセッツ工科大学にて修士課程を修了し、その後一貫して、国連機関、アジア開発銀行、国際協力機構等の国際開発の分野で活躍。パレスチナ関係の問題には、2020年から携わる。 大澤みずほ(おおさわ・みずほ) 日本国際ボランティアセンター(JVC)海外事業グループエルサレム事務所現地調整員。看護師として日本国内で救命救急医療に従事。青年海外協力隊としてパラグアイで活動した後、より包括的な支援に関わりたいと考え、2018年夏にJVCに入職して以来、パレスチナ事業に関わっている。 山田しらべ(やまだ・しらべ) パレスチナのフェアトレード団体スンブラ・事務局長(Executive Director, Sunbula)。1990年代より米国カリフォルニア州及びパレスチナ現地のNPOセクターで勤務。共編著に『Seventeen Embroidery Techniques from Palestine: An Instruction Manual』(Sunbula, 2019年)。コロンビア大学院国際関係修士号取得。 白根麻衣子(しらね・まいこ) 国境なき医師団(MSF)アドミニストレーター(財務・人事担当)。大手都銀、インターナショナルスクール勤務を経て、2016年にMSF日本事務局に入職。翌年、海外派遣スタッフに転向し、以降、ウクライナやアフガニスタン、パレスチナでの活動に参加。京都女子大学卒業、立教大学大学院経営学修士、英ウォーリック大学大学院教育学修士。 並木麻衣(なみき・まい) 東京外国語大学でアラビア語・平和構築を専攻、2006~2007年にビールゼイト大学とヘブライ大学に留学。アラビア語・ヘブライ語に加え双方の視点から情勢を学びつつ、人々の切実な思いに触れる。2013~2024年には日本国際ボランティアセンターにてパレスチナ事業や広報を担当、一時期エルサレムに駐在。2024年春から一般企業に所属、NGO/NPO支援に携わる。 大久保武(おおくぼ・たけし) 福岡市出身。1982年外務省入省後、アラビストとして、リビア、イスラエル、シリア、エジプト、サウジアラビア、パレスチナ、レバノンの各大使館に在勤、その間、湾岸戦争、中東和平プロセスの進展、第二次インティファーダ(パレスチナ民衆蜂起)、エジプト革命(アラブの春)等激動する中東情勢を経験。2015年からパレスチナ関係担当大使兼パレスチナ暫定自治政府日本国政府代表事務所長、2019年から駐レバノン大使。2022年に外務省退職。 イヤース・サリーム(Iyas Salim) ガザ地区ハーン・ユーニス出身。カナダのビクトリア大学で学士号取得の後に韓国、台湾、日本で英語を教える。JICAでの勤務を経て、ガザ・イスラーム大学で修士号、同志社大学で博士号を取得。同志社大学ではヒューマン・ディグニティ研究センターの設立に携わった。現在、カールトン大学(カナダ)兼任教授。 新田朝子(にった・あさこ) 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)エルサレム本部渉外・広報局に広報スペシャリストとして勤務(2022年~)。元アナウンサーで、NHKや民放放送局(福島県)で勤務したのち、東京を拠点にホリプロに所属し、フリーで活動。2020年7月よりエルサレム在住。イスラエル国立ヘブライ大学大学院にて、NPOマネジメントやマーケティングを専攻し、2022年に修士課程を修了した。 石黒朝香(いしぐろ・あさか) 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)渉外・コミュニケーション局日本ドナーアドバイザー。愛知県出身。ジョージ・メイソン大学紛争分析解決学修士課程修了。国連開発計画、対パレスチナ日本政府代表事務所等で開発・人道支援業務を歴任。 役重善洋(やくしげ・よしひろ) 同志社大学人文科学研究所・嘱託研究員。敬愛大学経済学部・非常勤講師。特定非営利活動法人ピースデポ・研究員。政治思想研究。キリスト教史。著書に『近代日本の植民地主義とジェンタイル・シオニズム――内村鑑三・矢内原忠雄・中田重治におけるナショナリズムと世界認識』(インパクト出版会、2018年)など。 関根健次(せきね・けんじ) ユナイテッドピープル株式会社代表取締役、一般社団法人国際平和映像祭代表理事。ベロイト大学経済学部卒。大学の卒業旅行で偶然訪れたガザ地区で世界の現実を知り、後に平和実現が人生のミッションとなる。映画を通じて世界の課題解決を志し、映画の配給・制作と、誰でも社会課題・SDGsテーマの映画上映会を開催できる「cinemo(シネモ)」を運営。 判型・ページ数 4-6・324ページ
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『西成DEEPインサイド』市原研吾 / 矢島大輔 著(朝日新聞出版)
¥1,650
「ようこそ、カオスの楽園へ。」 ここは日本三大ドヤ街の一つ、西成区・釜ケ崎。 彼らは様々な過去を背負い、 居場所を求めてこの地に流れ着いていた。 貧困、暴動、日雇い労働…… こんな人たちがいたのか―― 街のリアルに肉薄するノンフィクション・ルポルタージュ! ◎赤井英和さん(俳優、元プロボクサー)コメント “釜ケ崎、みんなが、ひとりひとりのスピードで歩いとる、生きとる。 それがエエ。それでエエ。“ ◎SHINGO★西成さん(ラッパー<昭和レコード>)コメント “ボクらは強くなったのではなく、強くならざるをえない町で育った。 「過去を捨てても生きていける町」「人間ムキ出しな町」 朝が来た! 春が来た! 調子はドヤ?!“ ★★本書の内容★★ 序章 午前3時の違法露店 第1章 ホームグラウンド ・1枚のレコードが中学生の人生を変えた ・散歩のコツ5カ条 第2章 漂着した居場所 ・元横領犯が行きついた「一生住みたいまち」 ・元ホストが「マジで救われた」居場所 ・日雇い労働者の最期、見守る思い 第3章 西成特区構想 ・日雇い歴45年「アシュラ」が見たカマは ・西成の改革に挑んだ経済学者 ・特区構想で西成はどう変わった? 第4章 「暴動のまち」と言われ ・誤解と分断、止める漫画家 ・1990年の西成「ここは日本か」元署員が語った暴動 第5章 潜入した「天国」 ・歌われ続ける「釜ヶ崎人情」、「ここは天国」に込めた思い ・「里帰り」したピアノと印税 ・記者が潜入した日雇い現場の「悪」 ・将来不安な25歳、西成で出会った「自分」 第6章 「ごった煮」でええやん ・「イケてる拠点」めざす西成の異色アパート ・バックパッカーが集まる元・労働者向け宿 ・高級ホテルがなぜここに? 西成至近の星野リゾート 第7章 西成ドリーム ・カラオケ居酒屋150店 中国出身「ドン」の夢 ・商店街の外れに出現 「商売の神様」まつる場所 ・なぜ西成に? 現れた「ベトナム通り」 第8章 支える「よそ者」 ・炊き出し続ける「ワルビッシュ」少年院の教えを胸に ・思い出も遺影も……2千人を撮った男性 第9章 一つの区切り ・野宿者を強制退去 機動隊ら500人 ・万博と強制執行 終章 まちのヒーロー ・「兄弟」で地元散歩 SHINGO★西成さん×赤井英和さん 【赤井英和さん特別インタビュー】 洗面器に救われた命、地元愛の原点に 寸法:18.8 x 12.8 x 1.4 cm ページ数:200ページ
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『本のコミューン 対抗文化のイヴェント記録と通り過ぎた旅人たちの風』企画・編著 ハーポ部長(文借社)
¥2,200
本のコミューン 対抗文化のイヴェント記録 と通り過ぎた旅人たちの風 企画・編著 ハーポ部長 デザイン 戸塚泰雄(nu) 四六判334ページ 執筆者総勢77名 精神の亡命 Event Activism at Kiryuusha 本書は、二〇〇七年から二〇二四年まで下北沢の路地裏にあった「気流舎」というブックカフェを舞台に、わたくしハーポ部長が企画した「対抗文化」のイヴェント記録集である。イヴェントとイヴェントの合間には、「旅のノートから」と題した旅のエッセイを配置し、風を通した。 エッセイの人選は、気流舎を通して僕が関わった方々、歴代のコレクティヴメンバー、イヴェントの出演者、取り扱った本の著者、納品者に限った。改めて自分が気流舎で何をやりたかったのかを考えたところ、〈本のコミューン〉という言葉が思い浮かんだのでタイトルにした。 本書は、本というマジカルな道具を媒介としたネットワークの可視化をひとつの目的としているが、〈本のコミューン〉という言葉には、本と本、事物どうしが実は交流してて、コミューンのようなものを形成しているのではないか、という僕の夢想が含まれている。 ー Harpo Speaks(本書まえがき)より 目次 Ⅰ 浮遊するコミューン 〈レゲエ・リヴァイヴァル〉とアーバンラスタの闘い 鈴木孝弥 オーガニックにしときなさい ージャー9との対話 ハーポ部長(翻訳 竹内嘉次郎) 都市型コミューンの誕生 ー 砂川共同体・石神井村コミューン・ミルキーウェイキャラバン 大友映男(やさい村) コミューン暮らしとその終わり ー ポンちゃんと無我利道場の思い出 蝦名宇摩 無謀なるものたちのコミューン ー下北沢コミューン研究部の記録 ハーポ部長 ひとつのコミューンがなくなるとき 中西淳貴(笹塚コミューン) Ⅱ 路上と抵抗 ストリート以降/都市 毛利嘉孝 × 江上賢一郎 ラヴァーズロックと抵抗の音楽 石田昌隆 交流無限大 ーだめ連 ぺぺ長谷川の文化遺産 神長恒一(だめ連) × いか(ぬけ組) × 原島康晴(編集者) はみ出す言葉、Fuzzyな存在 石丸元章(企画・聞き手:銀色夏実 発言:北沢夏音、大田 ステファニー 歓人、『さいばーひっぴー』編集部すずき&うみこ) Ⅲ ヒッピーやらパンクやら ータンタンに捧ぐ 梵! ヴォヤージュ! ハーポ部長 クール・レジスタンスの時代 北沢夏音 × 青野利光(『スペクテイター』) チャンマイ薬草ライフ ことり薬草えこインタビュー 暴力と尊厳の考古学 ー『死なないための暴力論』刊行記念 森元斎 × 成瀬正憲 生涯一パンク 中沢新一 Ⅳ 風に吹かれて ー気流の鳴る音をきく メキシコの真木悠介 今福龍太 × 上野俊哉 『気流の鳴る音』を気流舎で 鶴見済 自分の内に絶えることなく歌があること ー真木悠介輪読部の記録 椋本湧也 ぼくの人生と真木悠介 ー気流舎での出会い 野本三吉 Ⅴ ブック、マジック、ミュージック カウンターカルチャーの印刷物はどのように作られたか? 槇田 きこり 但人(プラサード書店) (校閲 石塚幸太郎) わたしの知ってる最近のZINE事情 野中モモ 没後一五年 平岡正明は「笑う革命思想家」だった 阿部晴政 × 向井徹(平岡正明著作集委員会) 民俗音楽の彼方へ 湯立て神楽編 ものいみやなかの会(齋藤真文&宮嶋隆輔&中西レモン&すー&斎藤ぽん&ハズミ) 気流舎と旅 ハーポ部長 坂部の冬祭りレポート アクセル長尾 鬼とパンク 天龍村坂部冬祭りについて 石倉敏明 インドネシアの呪術師に弟子入りしたタオイストの話 中原勇一(やわらぎ気功クリニック) 気流舎から始まった本の旅 汽水空港モリテツヤ インタビュー エッセイ 旅のノートから(38人の旅話&本の紹介&気流舎への一言) ハーポ部長 ELIJAH-FAR-I 鍵谷開 高橋ペコ 桝田屋昭子 Yusuke Suzuki 高岡謙太郎 ありい 大槻洋治 根岸恵子 すずき 銀色夏実 茂田龍揮 花崎草 くるみ 橋本勝洋(サンガインセンス) 川上幸之介 タンタン(長谷川浩) 翔太郎 内田翼 石崎詩織 川崎光克 さおり 平田博満 おおえまさのり ケロッピー前田 円香(現代魔女) わたなべみお 関口直人 猫村あや 馬場綾(アマゾン屋) リサ 長澤靖浩 宮脇慎太郎(ブックカフェソロー) 諫山三武(未知の駅) 吉澤順正 おぼけん(『新百姓』) 長沢哲夫(ナーガ) 虹より高く ーロバート DE ピーコとブルース共同体 ハーポ部長 ロバート DE ピーコ音源QR「ライヴ・アット・気流舎」 編集後記 僕らには儀式が必要だった 気流舎から寄留者へ イラスト ウエオカケンタ 斎藤ぽん(にゃんとこ) 福冨雅美 ドンファソ 写真 Jiroken 磯井玲志 福冨 岳 ハーポ部長