-
【特典ペーパー付き】多聞さんのおかしなともだち 上 / トイ・ヨウ (KADOKAWA)
¥858
「きみが、自分が……人に、どんな名前で呼ばれたいんか、教えてやーー」 子どもん頃。 うちには母の友人達がしょっちゅう遊びに来とったけど、わたしはたぶん、この人に一番なついていた。 うちに遊びに来る、母と母の彼女の友人達には、女の人が好きな女の人も、男の人が好きな男の人も、男の人が好きな女の人も、どっちのことも好きな人も、どちらでもない恋人がおる人もおったけど。 多聞(たもん)みたいな人はーー。 いつだって一人で、口を開けば多聞にしか見えない友達のことばかり。 妖精、妖怪、ぼうちに魔女。 人間よりも、幽霊やおばけが好きな人。 こんな妙な大人は多聞だけ。 多聞、あのおかしな人だけだった。 ★ 他の人には見えない、人ならざるものとの会話を愉しむ、妙な大人、“多聞”。 レズビアンの母達と暮らし、誰を愛しても祝福される環境で、誰のことも恋愛として愛することができないと悩む、“内日(うつい)さん”。 そして、内日さんの呼びかけに応え出現したものの、自分の名前を忘れてしまった不思議な仔、“多聞の友達”。 クィアな家庭で育ったアロマンティックの子の、繊細な揺らぎ。 自分のことを、あなたのことを、わかっても、わからなくても、ここにいるという事実を語り合うことがきっとできる、ひと夏の不思議な、大阪の物語。
-
【特典ペーパー付き】多聞さんのおかしなともだち 下 / トイ・ヨウ (KADOKAWA)
¥858
「ーーなあ、ほんまに誰かそこで、わたしの話、聞いてくれてたりする…?」 ーー名前を忘れてしまった多聞(たもん)の友達。 話し相手になってと頼んできたのに、 わたしにばかり質問してくるきみにーー… ずっと会いたかったような…… こんな気持ちになるのは、なんでなんやろう。 ★ 他の人には見えない、人ならざるものとの会話を楽しむ、妙な大人、“多聞”。 そして、二人の女と暮らしている子、“内日(うつい)さん”と、自分の名前を忘れてしまった不思議な仔、“多聞の友達”。 女性同士の恋愛を友情と呼ばれ、なかったことにされてきた親達と、本当のことをまだ話せないでいる、わたし達。 時代を超え、国境を越え、どこかにいて、どこかにいた、三人だったり四人だったり、恋人だったり家族だったりする、さまざまなセクシュアル・マイノリティの親子達。 人と人が、普通で、時には最悪で、でもハッピーで、退屈でありきたりな毎日の話を、誰にどんなふうに話せばいいのかわからないと思っていた話を、語り合う。 恋愛をする人も、しない人も、わからない人も、決めてしまいたくはない人も、ただ覚えていてほしい、忘れないでほしい、ひと夏の大阪の物語。
-
『ソウル・サーチン 〜「沖縄」を描き続ける男・新里堅進作品選集および評伝〜』著者 : 新里堅進/藤井誠二[編]安東嵩史(リイド社)
¥3,850
SOLD OUT
「沖縄で、沖縄を描く」ことに人生を捧げてきた漫画家・新里堅進ーーその鬼気迫る作品群と半生 沖縄を代表する劇画家・新里堅進は、1978年『沖縄決戦』でデビュー以降、沖縄戦をはじめ沖縄の歴史・文物を描き続けてきた。 極めて多作であるが本土では数作が刊行されたのみで、その50年の画業のほとんどを「沖縄で、沖縄を描く」ことに捧げてきた。 戦後80年。いまだ世界では戦争の惨禍やまぬ中、戦後生まれのひとりの人間が取り憑かれたように描き続ける「地上戦」とはいったい何なのか……戦後の沖縄文化史、そして日本漫画史におけるミッシング・ピースとも言うべき新里の人生とその作品を通じて問い直す戦後80年特別企画。 判型 : 四六判 ページ数 : 912ページ
-
半分姉弟 / 藤見よいこ(トーチ)
¥880
SOLD OUT
〈以下、版元HPより〉 「姉ちゃん、俺、改名したけん。」 フランス人の父と日本人の母を持つ〈米山和美マンダンダ〉は、弟から突然の告白を受ける。 生まれ育ったはずの日本で「異物」と見なされても、笑って流していたけれど…。 「ハーフ」と呼ばれる人々の日常と溢れる感情を鮮やかに描いた、わかりあえなさと手を繋ぐ群像劇。
-
ヘンカイパン / エルド吉水(リイド社)
¥1,800
全人類に問う「この星」の未来。死と再生のフィロソフィア。 フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、アメリカ、スペイン、アルゼンチン、メキシコ、ブラジル… 世界各国で出版された話題作、ついに日本上陸! 破壊・殺戮の受命のままに、世界中の大地を焼き尽くす謎の少女・アスラ。 自らの意思を閉ざす彼女の心へ、導師・ペマジュは言葉を通わす。 しかし猶予は尽きていた。 はるか遠く、高くで始まる、審判のとき。 愚かな人類に裁きがくだる。 断罪を経た「この星」の未来に、アスラの思いは届くのか——。 “Εν και παν”(ヘンカイパン) – 世界のすべては神である
-
緑の予感たち / 千葉ミドリ(リイド社)
¥880
SOLD OUT
どこかで見たけどどこにもない。ファンタジー渦巻く日本の風景。 ありふれた日常にひそむ不可思議なものたちが動き出す。 新鋭・千葉ミドリが贈る、大注目の短編シリーズ。 その1「カッパの理髪店」※トーチwebにて公開中 男が通っていた理髪店は、かつて恋人だった女が見た夢の中の店だった——。元恋人、川本の心の空洞を埋めたいと願う谷藤は、夢の中のカッパの理髪店に行こうと川本を誘い出すが…? その2「未来の星の下」 西暦2000年のある旅館。時間旅行士を名乗る不審な男が突然現れる。 あやしい未来人と旅館の女中がゲームコーナーで起こす、ささやかなスペクタクル…? その3「あちほ、どこにいるの?」 ある雨の夜。学童バザーの準備のさなかに見つけた絵本は、心の底にいまも残る。 不思議な犬と水に誘われて、私たちは記憶と幻想のなかに迷い込む——。 その4「靴去る」 教育実習で母校を訪れた貝野は早々に自信を失い、気づけば靴まで失くしてしまう。その学校で噂される怪異「クツサル」に靴を盗られた者は正気を失ってしまうというが果たして…。
-
『ようきなやつら』岡田索雲(双葉社)
¥880
◎妖怪ものですが随所に社会的なテーマが織り込まれた短編集。特に関東大震災時の朝鮮人虐殺を焦点にした『追燈』は最後まで目をそらさず読んで欲しいです。排外主義や差別の先に何があるのか。 【むかし、どこかに半分置き忘れてきたお化けの魂。 ここにあったのか。 京極夏彦】 WEB上で話題騒然の岡田索雲妖怪読切シリーズ、待望の単行本化! ! 描き下ろしの表題作『ようきなやつら』40P収録! ! 怪異なのは、この物語か。それとも、我々が生きるこの世界か。
-
『看護助手のナナちゃん 患者さんとの日々』野村知紗(小学館)
¥763
◎誰にでもある人生のつらい時期、ナナちゃんを読んで過ごしてました。広島弁に癒されます。 看護助手ナナちゃんが過ごす日常。 〈 書籍の内容 〉 広島市内の病院で看護助手として働くナナちゃん。 いろんな患者さんと出会い、そして別れます。 たくさん笑ったことも、ちょっぴり涙したことも全部大切なたからもの。 心の温かくなる、ヒューマンストーリーズ。 〈 編集者からのおすすめ情報 〉 ショート61編収録!著者の実体験を元に描かれた看護助手奮闘記。 日々誠実に患者さんと向き合うナナちゃんの姿に背中を押してもらえるはずです。 単行本タイトルをリニューアルし、この巻からでも楽しめる仕様となっております。 著者作の消しゴムハンコを活用した装丁にもご注目ください。